![]() 親水性コーティング
专利摘要:
本発明は、親水性コーティングを調製するためのコーティング配合物であって、(a)少なくとも1種の多官能重合性化合物5(b)少なくとも1種のノリッシュI型光開始剤;および(c)少なくとも1種のノリッシュII型光開始剤を含む親水性コーティング配合物に関する。 公开号:JP2011513566A 申请号:JP2010550200 申请日:2009-03-12 公开日:2011-04-28 发明作者:オンコ;ヤン ゲリング,;ファン;デル,;ジツケ ツヴァーグ,;マルニクス ルイジマンス, 申请人:ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.; IPC主号:C09D4-02
专利说明:
[0001] 本発明は、親水性コーティングを調製するためのコーティング配合物に関する。本発明は、さらに、親水性コーティング、潤滑性コーティング、物品、および基材上に親水性コーティングを形成する方法に関する。] [0002] ガイドワイヤ、尿路カテーテル、心臓カテーテル、注射器、膜などの多くの医療器具は、体内への挿入および体内からの抜去を容易にするため、かつ/または体内からの体液のドレナージを容易にするため、外表面および/または内表面に潤滑剤を塗布する必要がある。潤滑性は挿入および抜去の際に軟部組織に与える損傷を最少にするためにも必要である。特に、潤滑目的のために、そのような医療器具には、濡らす、すなわち、その器具を患者の体内へ挿入するある一定時間前に濡れ性流体を塗布すると、潤滑になって低摩擦性を獲得する親水性の表面コーティングまたは層を設けることができる。濡れると潤滑になるコーティングまたは層を、以下、親水性コーティングという。濡れて得られるコーティングを、以下、潤滑性コーティングという。] [0003] 医療分野の殆どの用途では、コーティングの頑強性が最も重要な要件の1つである。十分な頑強性を得るために、コーティング配合物には、開始剤存在下に硬化させると重合する多官能重合性化合物がしばしば用いられる。頑強性の改善とは別に、多官能重合性化合物の使用により、抗微生物剤や薬物などの活性物質の放出を調節し得る制御可能な網目構造が提供される。] [0004] 本発明者らは、多官能重合性化合物を含む多くのコーティングが、良好なコーティング特性を有していないことを見出した。一般に、そのようなコーティングは、特に湿潤環境下で、ある一定の時間を経過すると分解する傾向があり、抽出物または滲出物を増加させる。そのような抽出物または滲出物は、コーティングの機能に欠くことができない低分子および/または高分子の、化合物および/または粒子を含み得る。抽出物または滲出物は、例えば抗微生物機能、抗血栓機能、造影機能、生理活性機能、および/またはシグナル伝達機能を有し得る。前記コーティングの分解は、一般に、水和および水和を維持する能力といった特性の喪失、潤滑性の喪失、患者の快適性の喪失、造影能力の喪失、組織表面に残った残留物による感染の危険性の増大、生物学的活性成分の放出および共溶出の制御が不能となる問題、および/または、擦った際にコーティング物品からコーティングの一部が容易に剥離することで示されるような機械的強度の欠如をもたらす。分解問題に加えて、潤滑性コーティングは摩耗しやすく、曲がりくねった経路(例えば、血管)では、コーティング材料が剥離する可能性もある。] [0005] したがって、良好な耐摩耗性を有する強固で均一なコーティングを提供することが本発明の目的である。] [0006] 驚いたことに、良好な耐摩耗性を有する強固で均一な潤滑性コーティングは、 (a)式(1) (式中、Gは、少なくともn個の官能基を有する多官能化合物の残基であり、各R1および各R2は独立して水素、または場合により1つもしくはそれ以上のヘテロ原子を含有してもよい置換および非置換の炭化水素から選択される基、好ましくは水素、またはC1〜C20炭化水素、より好ましくは水素、またはC1〜C20のアルキルを表し、nは、少なくとも2、好ましくは2〜100、より好ましくは2〜8、特に2または3の値を有する整数である) で示される少なくとも1種の多官能重合性化合物 (b)少なくとも1種のノリッシュI型光開始剤、および (c)少なくとも1種のノリッシュII型光開始剤 を含む親水性コーティング調製用コーティング配合物を使用することによって得られることがわかった。] [0007] 本発明の親水性コーティング配合物を硬化させることにより得られる親水性コーティングは、当該技術分野で知られている類似のコーティングと比較して、蛇行試験において強度が大きく、耐摩耗性を有することがわかった。例えば、実施例に示すように、本発明のコーティングに粒子放出試験を行うと、コーティングから放出される粒子の数が驚くほど少ないという結果が得られる。このことは、親水性コーティングがひどく蛇行した経路を辿り、しかも粒子の放出が一切許されない、ガイドワイヤやカテーテルなどの心臓血管の用途で、特に有利である。耐摩耗性は、粒子放出摩耗試験による測定で、10μmより大きな粒子が3000個未満であることが好ましい。より好ましくは2000個未満であり、特に好ましくは1000個未満であり、特には500個未満である。] [0008] 本発明との関連においては、「潤滑性」は滑りやすい表面を有することと定義される。カテーテルなどの医療器具の外表面または内表面に施したコーティングは、(濡れた状態で)対象の人体部位に挿入したとき、損傷、および/または患者に受け入れ難い不快感を引き起こさなければ、潤滑性を有すると判断する。特に、摩擦力が、HarlandFTS5000 Friction Tester(HFT)による測定(クランプ力300g、引張速度1cm/s、温度22℃)で20g以下、好ましくは15g以下であるとき、コーティングは潤滑性を有すると判断する。「濡れた」という用語は、当該技術分野では一般に知られており、広義では「水を含有している」ことを意味する。この用語は、ここでは、特に、潤滑性を示すのに十分な量の水を含有しているコーティングを示すために使用される。水分濃度に関しては、濡れたコーティングは、コーティング乾燥重量に対して、通常少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも100重量%の水を含有する。例えば、本発明のある特定の実施形態では、水を約300〜500重量%含有していることが好ましい。濡れ性流体の例としては、処理水もしくは非処理水、例えば有機溶媒と水を含有する混合物、または例えば塩、タンパク質もしくは多糖類を含む水溶液が挙げられる。特に、濡れ性流体を体液とすることができる。] [0009] 可視光もしくはUV、電子線、またはガンマ線などの電磁放射線を使用して、本発明の親水性コーティング配合物を硬化させて、親水性コーティングを生成するために、ノリッシュI型およびノリッシュII型光開始剤b)およびc)が使用される。ここで、ノリッシュI型およびノリッシュII型光開始剤はいずれもフリーラジカル光開始剤であるが、開始ラジカルを生成するプロセスが異なる。照射時に発色団の単分子結合の開裂を受けて、重合を開始するラジカルを生成する化合物は、ノリッシュI型または均等光開始剤と呼ばれる。ノリッシュII型光開始剤は、低分子化合物またはポリマーである適当な共力剤から水素を引き抜くことによって間接的にラジカルを生成する。] [0010] 式(1)で示されるように、照射によって単分子結合が開裂する化合物はノリッシュI型または均等光開始剤と呼ばれる。] [0011] 官能基の性質と分子中におけるカルボニル基との相対的位置関係により、フラグメンテーションが、カルボニル基に隣接する結合で(α−開裂)、β位の結合で(β−開裂)、または特に弱い結合(C−S結合またはO−O結合のような)の場合にはどこか他の離れた位置で起こる。光開始剤分子の最も重要なフラグメンテーションは、アルキルアリールケトンのカルボニル基とアルキル残基の間の炭素−炭素結合のα−開裂であり、これはノリッシュI型反応として知られている。] [0012] 光開始剤が励起状態にあるとき、式(2)で示されるように、第2の分子(共開始剤COI)との相互作用により二分子反応でラジカルを生成するならば、この光開始剤はノリッシュII型光開始剤と呼ばれる。一般に、ノリッシュII型光開始剤の2つの主要な反応経路は、励起された開始剤による水素の引き抜き、または光誘起電子移動であり、その後にフラグメンテーションが起こる。二分子水素引き抜きは励起されたジアリールケトンの典型的反応である。光誘起電子移動はより一般的なプロセスであり、特定の化合物類に限定されない。] [0013] 適切なノリッシュI型またはフリーラジカル光開始剤の例としては、ベンゾイン誘導体、メチロールべンゾインおよび4−ベンゾイル−1,3−ジオキソラン誘導体、ベンジルケタール、α,α−ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、硫化アシルホスフィン、ハロゲン化アセトフェノン誘導体などが挙げられる。適切なI型光開始剤の市販品の例としては、Irgacure 2959(2−ヒドロキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルプロピオフェノン)、Irgacure 651(ベンジルジメチルケタールまたは2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノン、Ciba−Geigy)、Irgacure 184(活性成分1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、Ciba−Geigy)、Darocur 1173(活性成分2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、Ciba−Geigy)、Irgacure 907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、Ciba−Geigy)、Irgacure 369(活性成分2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、Ciba−Geigy)、EsacureKIP 150(ポリ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オン}、Fratelli Lamberti)、Esacure KIP 100F(ポリ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オン}および2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンの混合物、Fratelli Lamberti)、Esacure KTO 46(ポリ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オン}、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−ホスフィンオキシドおよびメチルベンゾフェノン誘導体の混合物、Fratelli Lamberti)、LucirinTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、BASF)などのアシルホスフィンオキシド、Irgacure 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−ホスフィン−オキシド、Ciba−Geigy)、Irgacure 1700(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキシドおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンの25:75%ブレンド物、Ciba−Geigy)などが挙げられる。I型光開始剤の混合物もまた使用することができる。] [0014] 本発明の親水性コーティング配合物に使用することができるノリッシュII型光開始剤の例としては、ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン類、キサントン、ベンゾフェノン誘導体(例えば、クロロベンゾフェノンなど)、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体のブレンド物(例えば、Photocure 81、4−メチル−ベンゾフェノンおよびベンゾフェノンの50/50ブレンド物など)、ミヒラーケトン、エチルミヒラーケトン、チオキサントンおよびQuantacure ITX(イソプロピルチオキサントン)などの他のキサントン誘導体、ベンジル、アントラキノン(例えば、2−エチルアントラキノンなど)、クマリン、またはこれらの光開始剤の化学的誘導体もしくは組み合わせが挙げられる。] [0015] 水溶性、または水溶性になるよう調節することができるノリッシュI型およびノリッシュII型光開始剤が好ましく、ポリマーまたは重合性の光開始剤もまた好ましい光開始剤である。] [0016] 一般に、親水性コーティング配合物における光開始剤の総量は、乾燥コーティングの全重量に対して0.2〜10重量%であり、好ましくは0.8〜8重量%である。] [0017] 以下、本明細書中に示される成分の全てのパーセント表示は、乾燥コーティング、すなわち、親水性コーティング配合物を硬化させて生成した親水性コーティングの全重量に対するものである。] [0018] 通常、ノリッシュI型光開始剤:ノリッシュII型光開始剤の重量比は10:1〜1:10、7:1〜1:7、または5:1〜1:5である。] [0019] 多官能重合性化合物(a)は、乾燥コーティングの全重量に対して0%超、例えば、1%超、または2%超で使用することができる。多官能重合性化合物は、コーティング配合物中に、乾燥コーティングの全重量に対して100%、90%、80%、70%、60%または50%まで存在させることができる。当業者であれば、多官能重合性化合物の量を上記範囲内で変化させ、用途に必要な特性を得ることができる。] [0020] 一般に、多官能重合性化合物(a)は、数平均分子量(Mn)が500g/mol以上であり、好ましくは750g/mol以上、より好ましくは1000g/molである。一般に、多官能重合性化合物(a)は、数平均分子量(Mn)が100,000g/mol以下であり、好ましくは10,000g/mol以下、より好ましくは6,000g/mol以下、特には2,000g/mol以下である。好ましい範囲内のMnを有する多官能重合性化合物は、好ましい架橋密度を示す。すなわち、機能性成分に空間を十分に与えることができるだけの空隙を有し、かつ十分な機械的強度を与えることができるだけの緻密さを有する。] [0021] 組成物は、また、上で定義したような、すなわちn≧2である多官能重合性化合物(a)とは別に、式(1)においてn=1である成分、すなわち反応性部分を1つのみ有する分子を含有することができる。これらの一官能性分子もまた、硬化後に形成される網目構造の一部になり得る。式(1)で示される1分子当たりの反応性部分の平均数は、好ましくは約1.2〜約64の範囲であり、より好ましくは約1.2〜約16の範囲であり、特に好ましくは約1.2〜約8の範囲である。] [0022] 本発明の一実施形態においては、多官能重合性化合物(a)は極性溶媒に可溶である。本発明では、これは、本実施形態においては、25℃において、少なくとも1g、好ましくは少なくとも3g、より好ましくは少なくとも5g、特には少なくとも10gの多官能重合性化合物(a)が100gの極性溶媒に溶解できることを意味する。適切な極性溶媒の例としては、水、C1〜C6アルコール、特にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールおよびt−ブタノールが挙げられる。] [0023] 本発明の一実施形態においては、Gは、ヘテロ原子を含有する部分を少なくとも1つ含む。本発明では、ヘテロ原子は、非炭素原子、非水素原子であると理解される。適切なヘテロ原子の例としては、酸素原子(O)、窒素原子(N)、硫黄原子(S)およびリン原子(P)が挙げられる。] [0024] 本発明の一実施形態においては、Gは、親水性多官能化合物の残基であり、好ましくはポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエポキシド、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル、ポリオキサゾリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリペプチド、およびセルロース、デンプンなどのポリサッカライド、または、上記のものの任意の組み合わせからなる群より選択され、より好ましくは少なくとも1つのポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールのブロックを含むポリマーである。親水性多官能化合物の使用は、コーティングが親水性および/または潤滑性を有する必要がある場合に特に有利である。] [0025] 式(1)で示される多官能重合性化合物(a)において、R1は、好ましくは水素、CH3またはCH2OHを表す。特に好ましくは、R1およびR2がいずれも水素であるか、またはR1がCH3で、R2が水素である多官能重合性化合物である。] [0026] 本発明の多官能重合性化合物の適切な例としては、ポリエーテルをベースとする(メタ)アクリルアミド、例えば、ポリエチレングリコールジアクリルアミドおよびポリエチレングリコールジメタクリルアミドなどが挙げられる。多官能(メタ)アクリルアミド多官能重合性化合物の製造に使用することができる、商業的に入手可能なポリエーテル多官能アミンとしては、ポリ(エチレングリコール)ビス(3−アミノプロピル)末端、Mw=1500(Aldrich);PEGジアミン(純粋酸化エチレン単位)P2AM−2(分子量2K)、P2AM−3(3.4K)、P2AM−6(6K)、P2AM−8(8K)およびP2AM−10(10K)(Sunbio)、JEFFAMINE(登録商標)D−230ポリエーテルアミン、JEFFAMINE(登録商標)D−400ポリエーテルアミン、JEFFAMINE(登録商標)D−2000、JEFFAMINE(登録商標)D−4000、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−500(ED−600)、JEFFAMINE(登録商標)XTJ D501(ED−900)、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−502(ED−2003)、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−590ジアミン、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−542ジアミン、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−548ジアミン、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−559ジアミン、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−556ジアミン、JEFFAMINE(登録商標)SD−231(XTJ584)、JEFFAMINE(登録商標)SD401(XTJ−585)、JEFFAMINE(登録商標)T−403ポリエーテルアミン、JEFFAMINE(登録商標)XTJ−509ポリオキシプロピレントリアミン、JEFFAMINE(登録商標)T−5000ポリエーテルアミン、およびJEFFAMINE(登録商標)ST−404ポリエーテルアミン(XTJ−586)が挙げられる。] [0027] 本発明では、用語ポリマーは、2つ以上の繰り返し単位を含む分子に使用される。特に、それは、同じもしくは異なる2つ以上のモノマーから構成されていてもよい。ここで使用されるとき、この用語はオリゴマーおよびプレポリマーを含む。通常、ポリマーは約500g/mol以上、特には約1000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有するが、ポリマーが比較的小さいモノマー単位からなる場合には、Mnはより小さくなり得る。ここでは、およびこれ以降、Mnは、場合によりサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)と組み合わされる光散乱により測定されるMnと定義する。] [0028] 本発明の一実施形態においては、親水性コーティング配合物は、非イオン性親水性ポリマーをさらに含んでもよい。ここでは、非イオン性親水性ポリマーは、この親水性ポリマーが潤滑性コーティング内にあるとき、イオン化した基を含むものが5%未満である構成単位を含む高分子からなる高分子量の線状、分岐状または架橋したポリマーであると理解される。] [0029] 親水性ポリマーは、コーティングに親水性を付与することができ、合成物であってもバイオ由来の物であってもよく、両者のブレンド物であっても共重合物であってもよい。親水性ポリマーとしては、例えばポリビニルピロリドン(PVP)などのポリ(ラクタム)、ポリウレタン、アクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、無水マレイン酸をベースとしたコポリマー、ポリエステル、ビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリ(カルボン酸)、ポリアミド、ポリアンヒドライド、ポリホスファゼン、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類、ヘパリン、デキストラン、例えばコラーゲン、フィブリンおよびエラスチンなどのポリペプチド、例えばキトサン、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、ゼラチンおよびキチンなどのポリサッカライド、例えばポリラクチド、ポリグリコリドおよびポリカプロラクトンなどのポリエステル、例えばコラーゲン、アルブミン、オリゴペプチド、ポリペプチド、短鎖ペプチドなどのポリペプチド、タンパク質、並びにオリゴヌクレオチドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0030] 一般に、親水性ポリマーは、分子量が約8,000〜約5,000,000g/molの範囲、好ましくは約20,000〜約3,000,000g/molの範囲、より好ましくは約200,000〜約2,000,000g/molの範囲である。] [0031] 本発明の一実施形態においては、親水性ポリマーは、乾燥コーティングの全重量に対して1重量%超、例えば5重量%超、または50重量%超使用することができる。親水性ポリマーは、乾燥コーティングの全重量に対して99重量%まで、または95重量%まで存在させることができる。] [0032] 本発明の親水性コーティング配合物は、また、高分子電解質を含んでもよい。ここでは、高分子電解質は、この高分子電解質が潤滑性コーティング内にあるとき、イオン化した基を含むものが5〜100%である構成単位を含む高分子からなる高分子量の線状、分岐状または架橋したポリマーであると理解される。ここでは、構成単位は、例えば繰り返し単位、例えばモノマーであると理解される。ここでは、高分子電解質は、1つのタイプの高分子からなる1つのタイプの高分子電解質であってもよく、また、異なるタイプの高分子からなる2つ以上の異なるタイプの高分子電解質であってもよい。] [0033] 高分子電解質の使用により、親水性コーティングの潤滑性およびドライアウト時間が改善されると考えられる。ここでは、ドライアウト時間は、親水性コーティングを含む器具が、保管され、かつ/または濡らされていた濡れ性流体から取り出された後に、親水性コーティングが外気中で潤滑性を維持している時間と定義される。ドライアウト時間が改善された親水性コーティング、すなわち潤滑性を維持している時間が長くなった親水性コーティングでは、体内へ挿入する前、または、体内で、例えば粘膜または静脈と接触しているときに、水が失われたりドライアウトが生じたりする傾向は低くなるであろう。これにより、潤滑性コーティングを含む器具が体内に挿入されるとき、または体内から抜去されるときに、合併症を起こすおそれがある。ドライアウト時間は、HFT上でカテーテルが空気に曝されていた時間の関数として、グラム単位の摩擦を測定することにより求められる。] [0034] 適切な高分子電解質を選択する際に考慮すべき点は、水性媒体中における溶解度および粘度、分子量、電荷密度、コーティングの支持網との親和性、および生体適合性である。ここでは、生体適合性は、生きている哺乳動物の組織内で毒性反応、傷害反応および免疫応答を引き起こすことのない生物学的適合性を意味する。] [0035] 移動性を低下させるために、高分子電解質は、光散乱法(場合により、サイズ排除クロマトグラフィと組み合わせてもよい)により測定される重量平均分子量が、少なくとも約1000g/molであるポリマーが好ましい。ドライアウト時間を長くし、かつ/またはコーティングから外への移動を減少させるためには、比較的高分子量の高分子電解質が好ましい。高分子電解質の重量平均分子量は、好ましくは少なくとも20,000g/mol、より好ましくは少なくとも100,000g/mol、より一層好ましくは少なくとも約150,000g/mol、特には約200,000g/mol以上である。コーティングの塗布を容易にするためには、平均分子量は1000,000g/mol以下であることが好ましく、500,000g/mol以下であることがより好ましく、300,000g/mol以下であることがより一層好ましい。] [0036] 高分子電解質中に存在し得るイオン化した基の例としては、アンモニウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基、カルボキシレート基、硫酸基、スルフィン酸基、スルホン酸基、リン酸基、およびホスホン酸基が挙げられる。そのような基は水との結合に極めて有効である。本発明の一実施形態においては、金属イオンも含む高分子電解質が使用される。金属イオンは、水に溶解すると、水分子と錯体を形成してアクアイオン[M(H2O)x]n+(式中、xは配位数であり、nは金属イオンの電荷である)になり、したがって、水との結合に特に有効である。高分子電解質中に存在し得る金属イオンとしては、例えば、Na+、Li+もしくはK+などのアルカリ金属イオン、またはCa2+およびMg2+などのアルカリ土類金属がある。特に、高分子電解質が、四級アンモミウム基などの四級アミン塩を含む場合は、アニオンが存在してもよい。そのようなアニオンとしては、例えば、Cl−、Br−、I−およびF−などのハロゲン化物が挙げられ、また、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩およびリン酸塩が挙げられる。] [0037] 適切な高分子電解質としては、例えば、アクリル酸のホモおよびコポリマーの塩、メタクリル酸のホモおよびコポリマーの塩、マレイン酸のホモおよびコポリマーの塩、フマル酸のホモおよびコポリマーの塩、スルホン酸基を含むモノマーのホモおよびコポリマーの塩、四級アンモニウム塩を含むモノマーのホモおよびコポリマー、並びにこれらの混合物および/または誘導体が挙げられる。適切な高分子電解質の例としては、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)塩、ポリ(アクリルアミド−コ−メタクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(アクリルアミド−コ−メタクリル酸)塩、ポリ(メタクリルアミド−コ−アクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(メタクリルアミド−コ−アクリル酸)塩、ポリ(メタクリルアミド−コ−メタクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(メタクリルアミド−コ−メタクリル酸)塩、ポリ(アクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(アクリル酸)塩、ポリ(メタクリル酸)ナトリウム塩などのポリ(メタクリル酸)塩、ポリ(アクリル酸−コ−マレイン酸)ナトリウム塩などのポリ(アクリル酸−コ−マレイン酸)塩、ポリ(メタクリル酸−コ−マレイン酸)ナトリウム塩などのポリ(メタクリル酸−コ−マレイン酸)塩、ポリ(アクリルアミド−コ−マレイン酸)ナトリウム塩などのポリ(アクリルアミド−コ−マレイン酸)塩、ポリ(メタクリルアミド−コ−マレイン酸)ナトリウム塩などのポリ(メタクリルアミド−コ−マレイン酸)塩、ポリ(アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)塩、ポリ(4−スチレンスルホン酸)塩、ポリ(アクリルアミド−コ−ジアルキルアンモニウムクロライド)、四級化ポリ[ビス−(2−クロロエチル)エーテル−alt−1,3−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素]、ポリアリルアンモニウムホスフェート、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(トリメチレンオキシエチレンスルホン酸ナトリウム)、ポリ(ジメチルドデシル(2−アクリルアミドエチル)アンモニウムブロマイド)、ポリ(2−Nメチルピリジニウムエチレンヨード)、ポリビニルスルホン酸、並びにポリ(ビニル)ピリジン、ポリエチレンイミン、およびポリリシンの塩が挙げられる。] [0038] 本発明において使用される特に適切な高分子電解質は、ランダムコポリマーであってもブロックコポリマーであってもよいコポリマーからなる高分子電解質であって、少なくとも2つの異なるタイプの構成単位を含むコポリマーであり、構成単位の少なくとも1つのタイプはイオン化可能な、またはイオン化した基を含み、かつ構成単位の少なくとも1つのタイプはイオン化可能な、またはイオン化した基を含まない高分子電解質である。ここでは、「イオン化可能な」とは、中性水溶液、すなわち6〜8のpHを有する溶液中でイオン化可能であることと理解される。そのようなコポリマー高分子電解質の例としては、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)塩が挙げられる。] [0039] 本発明の一実施形態においては、親水性コーティング組成物は乾燥コーティングの全重量に対して0〜90重量%または10〜20重量%の高分子電解質を含む。] [0040] 親水性コーティング配合物においては、親水性ポリマーと高分子電解質(もし存在するなら)の合計重量と多官能重合性化合物との重量比は、例えば1:99〜99:1の間で、5:95〜95:5または50:50〜95:5などのように、変化させることができる。] [0041] 本発明は、基材に塗布し硬化させたときに親水性コーティングを形成する親水性コーティング配合物に関する。ここでは、親水性コーティング配合物は、溶液、または液体媒体を含む分散体などの、液体の親水性コーティング配合物をいう。ここでは、親水性コーティング配合物を表面に塗布することができる液体媒体であればいかなるものでも十分である。液体媒体の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのようなアルコールまたはそれぞれの異性体およびそれらの水性混合物、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエンおよびそれらの水性混合物またはエマルジョン、あるいは水が挙げられる。親水性コーティング配合物は、硬化すると親水性コーティングに変わり、したがって硬化後もそのまま親水性コーティング中に留まる成分をさらに含む。ここでは、硬化とは、任意の方法、例えば加熱、冷却、乾燥、結晶化、または放射線硬化もしくは熱硬化などの化学反応の結果起こる硬化などにより、物理的または化学的に硬化ないし固化することをいうと理解される。硬化した状態では、親水性コーティング配合物中の全てまたは一部の成分は、例えばUVまたは電子線により全てまたは一部の成分の間で共有結合を形成し、架橋される。しかしながら、硬化した状態では、全てまたは一部の成分は、また、イオン結合、双極子−双極子相互作用による結合、またはファンデルワールス力もしくは水素結合によっても結合される。] [0042] 「硬化させる」という用語には、配合物が硬いコーティングを形成するあらゆる処理方法が含まれる。特にこの用語には、親水性ポリマーをさらに重合させる処理、グラフトポリマーを生成するように親水性ポリマーにグラフトを設ける処理、および/または架橋ポリマーを形成するように親水性ポリマーを架橋させる処理が含まれる。] [0043] 本発明はまた、本発明の親水性コーティング配合物を基材に塗布し、硬化させることにより得られる親水性コーティングに関する。本発明はさらに、前記親水性コーティングに濡れ性流体を塗布することにより得られる潤滑性コーティングに関する。さらに、本発明は、物品、特に、少なくとも1つの本発明の親水性コーティングを含む医療器具または医療器具構成要素、および本発明の親水性コーティングを基材上に形成する方法に関する。] [0044] 親水性コーティングは支持網を備える。前記親水性コーティングは、多官能重合性化合物、ノリッシュI型光開始剤およびノリッシュII型光開始剤を含む親水性コーティング配合物を硬化させることにより形成される。親水性ポリマーおよび/または高分子電解質が含まれる場合、これらもまた、1つまたはそれ以上の他の成分と共有結合および/または物理的に結合し、かつ/あるいは取り込まれて、硬化後にポリマー網を形成する。] [0045] 多官能重合性化合物、および任意成分の親水性ポリマーおよび/または高分子電解質が、ポリマー網の一部として親水性コーティング中で共有結合および/または物理的結合により結合していることは、例えば医療器具にコーティングされたとき、それらが水性コーティングの環境に漏出しないという利点を有することになる。このことは、医療器具がヒトまたは動物の体内に挿入される場合に、特に有用である。] [0046] 本発明の一実施形態においては、本発明の親水性コーティング配合物は、さらに、コーティングの表面特性を向上させることができる少なくとも1種の界面活性剤を含む。界面活性剤は最も重要な洗剤成分の群を構成するものである。一般に、これらは、親水性もしくは水溶性を高める官能基に結合した疎水性部分、通常、長いアルキル鎖を有する水溶性の界面活性剤である。界面活性剤は分子の親水性部分に存在する電荷(水溶液中で解離後の)によって、アニオン系またはカチオン系界面活性剤などのイオン系界面活性剤と、非イオン系界面活性剤に分類することができる。イオン系界面活性剤の例としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ラウリルジメチルアミンオキシド(LDAO)、N−ラウロイルサルコシンナトリウム塩、およびデオキシコール酸ナトリウム(DOC)が挙げられる。非イオン系界面活性剤の例としては、TRITONTMBG−10界面活性剤およびTRITONCG−110界面活性剤などのアルキルポリグルコシド、TERGITOLTMTMNシリーズなどの分枝第二級アルコールエトキシレート、TERGITOL Lシリーズ、並びにTERGITOL XD、XH、およびXJ界面活性剤などの酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマー、TERGITOL NPシリーズなどのノニルフェノールエトキシレート、TRITON Xシリーズなどのオクチルフェノールエトキシレート、TERGITOL 15−Sシリーズなどの第二級アルコールエトキシレート、TRITON CA界面活性剤、TRITON N−57界面活性剤、TRITON X−207界面活性剤、Tween 80およびTween 20などの特殊アルコキシレートが挙げられる。] [0047] 上記実施形態において、界面活性剤は、乾燥コーティングの全重量に対して、通常0.001〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%使用される。] [0048] 本発明の一実施形態においては、本発明の親水性コーティング配合物は、さらに、コーティングの柔軟性を高めることができる少なくとも1種の可塑剤を含む。これは、コーティングの対象物が曲げられて使用されることが多い場合に好ましい。前記可塑剤は、親水性コーティング配合物中に、乾燥コーティングの全重量に対して約0.01重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約5.0重量%の濃度で含有させることができる。適切な可塑剤は、高沸点化合物であり、大気圧下の沸点が>200℃で、かつ硬化後にコーティング中に均一に溶解および/または分散する性質を有するものが好ましい。適切な可塑剤の例としては、デカノール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、並びに/あるいはプロピレングリコールおよび/または脂肪酸とのコポリマーなどの、モノアルコール、ポリアルコールおよびポリエーテルが挙げられる。] [0049] 本発明の親水性コーティングは、物品にコーティングすることができる。親水性コーティングは、ある範囲の寸法および材料から選択され得る基材上にコーティングすることができる。基材は、多孔質の、非多孔質の、滑らかな、粗い、平坦な、または平坦でないなどの特性を有していてもよい。基材は、その表面に設けられた親水性コーティングを支持する。親水性コーティングは、基材の全面または選択した部分に設けることができる。親水性コーティングは、フィルム、シート、ロッド、チューブ、成形品(規則的な形状または不規則な形状)、繊維、織物および粒子などの様々な物理的形態を有する物に設けることができる。本発明において使用される適切な表面としては、多孔性、疎水性、親水性、着色性、強度、可撓性、透過性、伸長性、耐摩耗性および耐引裂性などの所望の特性を備えた表面が挙げられる。適切な表面の例としては、例えば金属、プラスチック、セラミック、ガラスおよび/または複合材料からなる、またはそれらを含む表面が挙げられる。親水性コーティングは、前記表面に直接塗布してもよく、あるいは、親水性コーティングの基材に対する接着性を高める目的で前処理またはコーティングが施された表面へ塗布してもよい。] [0050] 本発明の一実施形態においては、本発明の親水性コーティングは、バイオメディカル基材上にコーティングされる。バイオメディカル基材とは、一つには、医学の分野、並びに生体の細胞およびシステムの研究をいう。これらの分野には、ヒトの診断、治療および実験の医学、獣医学、並びに農学が含まれる。医学分野の例としては、眼科学、整形外科学および補綴学、免疫学、皮膚科学、薬理学および外科学が挙げられる。研究分野の例としては、細胞生物学、微生物学および化学が挙げられるが、これらに限定されない。「バイオメディカル」という用語はまた、その起源にかかわらず、(i)生体内での生物学的応答を調節し、(ii)試験管内アッセイまたは他のモデル、例えば免疫または薬理アッセイにおいて活性を有し、あるいは(iii)細胞または生物内に見出すことができる化学物質および化学物質組成物にも関係している。「バイオメディカル」という用語はまた、クロマトグラフィ、浸透、逆浸透および濾過処理を含むような分離科学もいう。バイオメディカル物品の例としては、研究器具、工業用品および消費者向けの物品が挙げられる。バイオメディカル物品としては、分離用物品、インプラント物品および眼科用物品が挙げられる。眼科用物品としては、ソフトおよびハードコンタクトレンズ、眼内レンズ、および眼またはその周囲の組織に触れる鉗子、リトラクターまたは他の外科用器具が挙げられる。好ましいバイオメディカル物品は、酸素透過性に優れたシリコン含有ヒドロゲルポリマー製のソフトコンタクトレンズである。分離用物品としては、フィルター、浸透膜および逆浸透膜、透析膜、並びに人工皮膚または他の膜などのバイオ表面が挙げられる。インプラント物品としては、カテーテル、および人工の骨、関節または軟骨の切片が挙げられる。物品は、例えば人工皮膚が多孔質のバイオメディカル物品であるといったように、2種以上のカテゴリーに含まれてよい。細胞培養物品の例としては、ガラス製ビーカー、プラスチック製ペトリ皿、および組織細胞培養または細胞培養プロセスで使用する他の器具が挙げられる。細胞培養物品の好ましい例は、固定化細胞バイオリアクターで使用するバイオリアクター用マイクロキャリア、すなわちシリコーンポリマーマトリックスであり、粒子状マイクロキャリアの寸法、空隙率および密度を調節して性能を最適化することができる。マイクロキャリアは、化学的または生物学的分解、強い衝撃応力、機械的応力(攪拌)、および水蒸気または化学的な殺菌の繰り返しに対する耐性を有することが理想的である。シリコーンポリマーに加えて他の材料もまた適切である。本発明はまた、食品工業、印刷工業、病院用品、おむつおよび他のライナー、並びに、親水性、濡れ性または浸潤性の物品が必要とされる他の分野に適用することができる。] [0051] 医療器具は、埋め込み型器具であっても体外器具もあってもよい。これらの器具は、短期間の一時使用のものであっても、長期間の恒久的な埋め込みであってもよい。ある実施形態では、適切な器具は、心拍障害、心不全、弁疾患、血管障害、糖尿病、神経疾患および障害、整形外科、神経外科、腫瘍学、眼科、並びにENT外科における医学的治療および/または診断を行うために通常使用されるものである。] [0052] 医療器具の適切な例としては、ステント、ステントグラフト、吻合コネクター、合成パッチ、リード、電極、針、ガイドワイヤ、カテーテル、センサー、手術器具、血管形成用バルーン、傷口排液、シャント、チューブ、点滴スリーブ、尿道インサート、ペレット、インプラント、血液酸素付加装置、ポンプ、代用血管、血管アクセスポート、心臓弁、弁形成リング、縫合糸、外科用クリップ、外科用ステープル、ペースメーカー、埋め込み型除細動器、神経刺激装置、整形外科用器具、脳脊髄液シャント、埋め込み型薬物ポンプ、脊髄ケージ、人工椎間板、髄核置換装置、耳用チューブ、眼内レンズ、および低侵襲手術で使用される全てのチューブが挙げられるが、これらに限定されない。] [0053] 本発明で使用するのに特に適した物品としては、例えば間欠カテーテル、バルーンカテーテル、PTCPカテーテル、ステント挿入カテーテルなどのカテーテル、ガイドワイヤ、ステント、注射器、金属およびプラスチックインプラント、コンタクトレンズおよび医療用チューブなどの医療用器具または部品が挙げられる。] [0054] 親水性コーティング配合物は、ディップコーティングなどにより基材に塗布することができる。他の塗布方法としては、スプレー、洗浄、蒸着、刷毛、ローラ、およびこの技術分野で知られている他の方法が挙げられる。] [0055] 本発明の親水性コーティングの厚さは、親水性コーティング配合物の浸漬時間、塗布速度または粘度、およびコーティングの工程数を変えることにより調節することができる。基材上の親水性コーティングの厚さは、通常0.1〜300μm、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは1〜30μmの範囲である。] [0056] 本発明は、さらに、水ベースの液体で濡らすと摩擦係数が低下する親水性コーティングを基材上に形成する方法に関する。] [0057] 基材上に親水性コーティングを塗布するとき、親水性コーティングと基材とを結合させるために下塗りを行うことができる。下塗りはしばしば一次コーティング、ベースコーティングまたはタイコーティングと呼ばれる。前記下塗りは、例えば国際公開第02/10059号パンフレットに記載されているような、所与の基材に対する親水性コーティングの接着性を高めるコーティングである。下塗りと親水性コーティングとは、共有結合もしくはイオン結合、水素結合、物理吸着、またはポリマーの絡み合いによって結合し得る。これらの下塗りは、溶剤ベースのものであっても、水ベース(ラテックスまたはエマルジョン)のものであっても、あるいは溶剤を含まないものであってもよく、また、線状、分岐状、および/または架橋した成分を含んでもよい。使用可能な代表的な下塗りは、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、例えば米国特許第6,287,285号明細書に記載されているような、ポリアクリレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリオレフィン、およびこれらポリマーのコポリマーを含む。] [0058] 特に、下塗りは支持ポリマー網を含み、この支持ポリマー網は、場合により、国際公開第2006/056482A1号パンフレットに記載されているように、支持ポリマー網内で絡み合った官能性親水性ポリマーを含む。下塗りの組成に関する情報は、参照することによりここに組み込まれる。] [0059] 上記のような下塗りは、特にポリ塩化ビニル(PVC)、シリコーン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレン−プロピレンゴム(例えば、EPDM)などのポリオレフィン上、あるいは、ほぼ同じか、またはより低い親水性を有する表面上における、ポリラクタム、特にPVPおよび/または他の上に挙げた親水性ポリマーなどの親水性ポリマーを含むコーティングの接着性を高めるのに特に有用である。] [0060] 一般に、下塗りの厚さは制限されないが、通常は、5μm未満、2μm未満、または1μm未満である。] [0061] 一実施形態においては、形成するコーティングの接着性を高めるために、物品の表面に、酸化、光酸化および/または極性化の表面処理、例えばプラズマおよび/またはコロナ処理が施される。適切な条件は、この技術分野では知られている。] [0062] 本発明の配合物の塗布は、任意の方法で行うことできる。硬化条件は、光開始剤およびポリマーについて知られている硬化条件を基に、あるいはルーチン的に決定することができる。] [0063] 親水性コーティングは、基材の表面に、 −本発明のコーティング配合物を基材の少なくとも1つの表面に塗布し、 −そして、コーティング配合物を、電磁放射線に暴露し、それにより開始剤を活性化させることによって配合物を硬化させる ことにより形成できることが好ましい。] [0064] 一般に、硬化は、物品の機械的特性または他の特性が容認できない程度にまで不利な影響を受けない限り、基材に応じた任意の適切な温度で行われる。] [0065] 電磁放射線の強度および波長は、選択した光開始剤に基づいてルーチン的に選択することができる。特に、UV光、可視光およびIR光のスペクトル領域の中の適切な波長を使用することができる。] [0066] 以下の実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。] [0067] [実施例] 下塗り配合物は以下に示すように調製した。] [0068] ] [0069] 上記成分を茶色のガラスフラスコに入れ、室温で終夜(約16時間)混合した。翌朝、下塗り配合物は7mPa・sの粘度を有する均質な液体となった。ここでは、粘度は1番コーンと組み合わせたBrookfieldCAP1000、v.1.2により25℃で測定した。] [0070] 上記下塗り配合物を、Harland175−24 PCXコーターにより外径0.034インチ(0.86mm)のPebax(登録商標)7233カテーテルチューブ(シャフト)に塗布した。塗布パラメータは表1に示したものを使用した。] [0071] ] [0072] [PTGL1000(T−H)2の合成] 乾燥不活性ガス雰囲気下で、トルエンジイソシアネート(TDIまたはT、Aldrich、純度95%、87.1g、0.5mol)、Irganox1035(Ciba Specialty Chemicals、0.58g、ヒドロキシエチルアクリレート(HEAまたはH)に対して1重量%)、およびスズ(II)2−エチルヘキサノエイト(Sigma、純度95%、0.2g、0.5mol)を1リットルのフラスコに入れ、30分間撹拌した。この反応混合物を氷浴を使用して0℃に冷却した。HEA(Ardrich、純度96%、58.1g、0.5mol)を30分かけて滴下し、その後、氷浴を除去し、混合物を室温に戻した。3時間後、反応が完了した。ポリ(2−メチル−1,4−ブタンジオール)−alt−ポリ(テトラメチレングリコール)(PTGL、保土谷化学工業株式会社、Mn=1000g/mol、250g、0.25mol)を30分かけて滴下した。その後、反応混合物を60℃に加熱し、18時間加熱した。その時点で、GPC(HEAが完全に消費されたことを示す)、IR(NCOに関係するバンドが現れない)およびNCO滴定(NCO含有率が0.02重量%未満)が示すように、反応が完了した。] [0073] [実施例1] 式(1)で示される多官能重合性化合物(a)、ノリッシュI型光開始剤(b)(Irgacure2959)、およびノリッシュII型光開始剤(c)(ベンゾフェノン)を含む親水性コーティング配合物を調製した。] [0074] ] [0075] [比較実験A] 比較のために、ノリッシュII型光開始剤を使用せずに親水性コーティング配合物Aを調製した。] [0076] ] [0077] [比較実験B] 比較実験B用として、ノリッシュII型光開始剤(c)を使用せず、かつ式(1)と異なる官能重合性化合物を使用してコーティング配合物を調製した。] [0078] ] [0079] 実施例1、並びに比較実験AおよびBの上記成分を茶色のガラスフラスコに入れ、室温で終夜(約16時間)混合した。翌朝、親水性コーティング配合物は表2に示す粘度を有する均質な液体となった。ここでは、粘度は1番コーンと組み合わせたBrookfieldCAP1000、v.1.2により25℃で測定した。] [0080] [PEG1500ジアクリルアミドの合成] 20g(13.3mmol)の(ポリエチレングリコール)ビス(3−アミノプロピル)末端(PEG1500−ジアミン、Mn=1500g/mol、Aldrich、34901−14−9)を、窒素下、400mLのトルエン中で共沸蒸留し、約100mLのトルエンを除去した。溶液を窒素下、室温で冷却し、その後、氷浴中で冷却した。50mLのジクロロメタン(Merck)を加えた。4.04g(39.7mmol)のトリエチルアミンを滴下し、その後、3.48g(39.7mmol)のアクリロイルクロライド(さらなる精製をせずに用いた)を滴下した。窒素下で終夜、反応させた。溶液を氷浴中で冷却し、NEt3.HCl塩を沈殿させ、その後、ろ過した。1重量%のIrganox1035を加えた後、真空下でろ液を濃縮させた。濃縮物を75mLのジクロロメタン中に再溶解し、その後、氷で冷やした1.5Lのジエチルエーテル中で沈殿させた。ろ過後、ジエチルエーテルで洗浄して、生成物を捕集した。 1H−NMR(CDCl3、22℃)δ(TMS)=6.7ppm(2H 、−NH−);6.2&6.1ppm(4H、CH2=CH−);5.6ppm(2H、CH2=CH−);3.6ppm(164H、−O−CH2−CH2−および−O−CH2−CH2−CH2−);1.8ppm(4H、−O−CH2−CH2−CH2−)] [0081] NMRスペクトルにより、PEG1500ジアクリルアミンの生成が確認された。6.2および6.1ppm、1.8ppmのNMRのピークをそれぞれ積分することによって、PEG−ジアミンの約99%がPEG1500ジアクリルアミンに変換されたと推定された。] [0082] IRスペクトルから、PEG1500ジアクリルアミンの生成が確認された。] [0083] [PEG4000DAの合成] 150g(75mmolのOH)のポリエチレングリコール(PEG4000、Flukaより入手のBiochemika Ultra、OH価28.02mgKOH/g、499.5mew/kg、Mn=4004g/mol)を窒素雰囲気下、45℃で350mlの乾燥トルエンに溶解した。ラジカル安定剤として、0.2g(0.15重量%)のIrganox1035を加えた。得られた溶液を終夜、共沸蒸留し(50℃、70mbar)、4オングストロームのモルシーブにより濃縮トルエンを得た。PEGのバッチ毎に、OH滴定によりOH価を正確に測定した(European Pharmacopoeiaの第4版、パラグラフ2.5.3、Hydroxyl Value、105ページに記載の方法にしたがって測定した)。これにより、塩化アクリロイルの添加量を計算でき、反応過程におけるアクリレートへのエステル化の程度を決定することができる。9.1g(90mmol)のトリエチルアミンを反応混合物に加え、続いて、50mlのトルエンに溶解した塩化アクリロイル8.15g(90mmol)を1時間かけて滴下した。トリエチルアミンおよび塩化アクリロイルは無色の液体であった。反応混合物を窒素雰囲気下、45℃で2〜4時間撹拌した。反応中、温度を45℃に維持し、PEGの結晶化を防いだ。転化率を求めるために、反応混合物からサンプルを取り出し、乾燥させ、重水素化クロロホルムに溶解した。トリフルオロ無水酢酸(TFAA)を加え、1H−NMRスペクトルを記録した。TFAAは残留するいかなる水酸基とも反応してトリフルオロ酢酸エステルを生成し、それは1H−NMR分光法を使用して容易に検出することができる(トリフルオロ酢酸基のα位にあるメチレンプロトンによる3重シグナル(g、4.45ppm)は、アクリレートエステルのα位にあるメチレン基のシグナル(d、4.3ppm)とは明確に区別することができる)。アクリレートへのエステル化の程度が98%未満では、追加の塩化アクリロイルおよびトリエチルアミン10mmolを反応混合物に加え、1時間反応させた。アクリレートへのエステル化の程度が98%を超えたなら、暖かい溶液をろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去した。約300mlのトルエンを真空下(50℃、20mbar)で除去した。加熱滴下漏斗内に残留している溶液を45℃に維持し、1リットルのジエチルエーテル(氷浴で冷却されている)を滴下した。このエーテル懸濁物を1時間冷却した後、ろ過によりPEG4000DAを得た。生成物を減圧空気環境下(300mbar)、室温で終夜乾燥させた。収率:白色結晶として80〜90%。] [0084] 実施例1、並びに比較実験AおよびBの親水性コーティング配合物を、下塗りを施したPebax(登録商標)7233のシャフトに、Harland175−24PCXコーターを使用して塗布した。その塗布条件を表2に示す。] [0085] ] [0086] Pebaxカテーテルシャフトのコーティング長は、下塗りおよび親水性コーティングで27cmとした。] [0087] PCXコーター内のUV光強度は、Harland UVR335(IL1400)光メータを、検出器SED005#989およびフィルターWBS320#27794と組み合わせて用いた測定によれば、250〜400nmの間で平均60mW/cm2であった。下塗りはUV光に15秒間、一方、上塗りは360秒間暴露した。これは、UV線量の0.9J/cm2および21.6J/cm2にそれぞれ対応する。塗布中、温度21℃、50%RHとした。適用したコーティングパラメータについては、表3を参照されたい。] [0088] ] [0089] コーティングしたカテーテルシャフトの粒子放出試験を下記のように行った。] [0090] [粒子放出試験用サンプルの調製] 10gのコンゴレッドを秤量し、メスフラスコ中で1Lのmilli−Q精製水に溶解した。得られた1重量%のコンゴレッド溶液を、下塗り済みPebaxTMカテーテルシャフト上の親水性コーティングの着色に使用した。この溶液中に30分間、コーティングしたカテーテルシャフトに浸漬した。コーティングしたカテーテルシャフトを15分間空気乾燥させた。精製水に再度浸漬して、過剰のコンゴレッドを除去した。ここで、コーティングしたカテーテルシャフトが粘着性を示さなくなる程度にまで、再度空気乾燥させた(約1時間)。コンゴレッドで着色したコーティングが施されたカテーテルシャフトに、以下に示す摩耗試験を行った。] [0091] [粒子放出摩耗試験] 10N KAP−Zロードセルを具備したZwick1474 ZmartPro引張試験機により、粒子放出摩耗試験を行った(以下、「Zwick引張試験機」という。図1参照)。次の材料および手順を用いた。 −各コーティング済みカテーテルシャフト内の補強芯線として、950mmの、0.022インチ(0.56mm)Nitinol SE金属製ガイドワイヤ(直径0.0022インチ、New England Precision Griding)。 −摩耗試験用の外側相手表面として、Medtronic Pro−Flo 6Fピッグテール2.00mm、110cm、心臓血管造影用カテーテル(以下、「Pro−Floガイドカテーテル」、または、図1において、「Pro−Floガイドカテーテル」という)の上端部分625mm。近位端のコネクターを注射器の取り付けに使用した。 −milli−Q水60ml。 −Zwick1474 ZmartPro引張試験機内で外側カテーテルを支持する型。型はφ40mmで180℃湾曲している。 −150mmの上記コーティング済みカテーテルシャフト(図1中、「着色CVカテーテルシャフト」)。] [0092] 試験中、スライドしないように、Nitinolガイドワイヤの端から(ロードセルから)200mmの位置にコーティングしたカテーテルシャフトを、Loctiteを使用して接着した。これにより、試験装置に挿入する際、φ40mmの湾曲部に入る直前に、コーティングしたカテーテルシャフトが確実に配置されるようにした(図1参照)。コーティングしたカテーテルシャフトを30秒間milli−Q水に浸し、親水性コーティングが確実に適切に濡れるようにした。30秒間サンプルを濡らす間に、コンゴレッド指示薬が部分的に水に溶解した。Nitinolガイドワイヤと接着したコーティング済みカテーテルシャフトを、予め水に濡らして真っ直ぐにしたPro−Floガイドカテーテルに、カテーテル入り口部から挿入した。Pro−Floガイドカテーテルと挿入したコーティング済みカテーテルシャフトを、特定のφ40mmで180°湾曲したポリマー支持用の型に配置し、過剰のmilli−Q水を注意深くPro−Floガイドカテーテル内にフラッシュして、内部空間が完全に濡れるようにした。] [0093] ポリマー用型と、挿入したコーティング済みカテーテルシャフトを含むPro−Floガイドカテーテルとを、Zwick引張試験機に配置し、クランプにより、型の上方350mmに設置されているロードセルに装着した。この時点で、カテーテルシャフトの端部はPro−Floガイドカテーテルの内部、摩擦(および摩耗)が主に生じる湾曲部入り口の直前の位置にあった。] [0094] Zwick引張試験機を使用して、コーティングしたカテーテルシャフトを、200mm/minの速度で、長さ100mm挿入し、同じ長さを引き出した。1回の挿入および引き出しを1サイクルと定義する。各サンプルは5サイクル、試験された。] [0095] [粒子の捕集] 上記の粒子放出摩耗試験の後、Pro−Floガイドカテーテルの一方の側を型から外し、Pro−Floガイドカテーテルからのmilli−Q水を捕集する瓶の上方に配置した。10mlのmilli−Q水を含む注射器を、Pro−Floガイドカテーテルのカテーテル挿入部に装着し、Pro−Floガイドカテーテルにフラッシュした。Nitinolガイドワイヤと、装着したコーティング済みカテーテルシャフトを取り除き、10mlのmilli−Q水でフラッシュした。Pro−Floガイドカテーテルを10mlのmilli−Q水で4回フラッシュした。捕集された60mlのmilli−Q水を粒子測定(下記参照)に供し、一方、Pro−Floガイドカテーテルは、着色した粒子による汚染をさらに目視でチェックするために乾燥させた。粒子はなかった。] [0096] 0.45−ミクロンのMilliporeフィルタータイプHAWPを使用して、捕集したmilli−Q水溶液をろ過した。このフィルターでは、また、10ミクロンより小さい粒子も捕集されるが、USP28標準によれば、そのような微粒子は計数に含める必要はない。しかしながら、下記の画像解析では10ミクロンより大きいサイズと小さいサイズを明瞭に区別することができた。この操作にはMilliporeガラス製ブフナー漏斗を使用した。] [0097] フィルターはまず純水で濡らして、フィルターが赤色に着色し過ぎないようにした。僅かにピンクに着色するのは防止できなかった。このバックグラウンドの色は、ホワイトバランスおよびカラーバランスで補正した。この補正により最終結果が影響を受けることはなかった。] [0098] [撮像] CC−12 Soft Imaging Systemを備えたLEICAMAFLIIIを使用して顕微鏡像を記録した。光ガイドを顕微鏡に固定した状態で、LEICA CLS 150Xにより、180°後方散乱モードでろ紙に光を当てた。上側のスイッチを4の値にセットし、下側を6の位置にセットした。10倍の接眼レンズを使用し、ズーム率は5とした。ホワイトバランスは白紙を用いて自動にセットした。1回の撮影当たりの照明時間は3.900msにセットした。それぞれ2.71×2.12mm、すなわち5.7mm2の領域を表す、全部で9枚の写真によりフィルターを部分的に画像化した。9個の領域を有する格子を描いた1枚の紙をフィルターの下に置き、これにより各領域の像を記録することが可能になった。フィルターの全表面は1020mm2である。全フィルターに対する補正係数は1020/(9×5.75)=20である。] [0099] [画像解析] 画像解析は次の工程を含んだ。 −バックグラウンド減算 −対象物の解析 −データの可視化] [0100] フィルターによるコンゴレッド着色剤の吸収にムラがあるために、バックグラウンドにもムラがあることから、バックグラウンド補正を実施する必要があった。] [0101] Bersoftの画像ソフト「Image Measurement Professional 4.02」で画像を開き、中心を通るピクセルの細片を取り出すことにより、バックグラウンド曲線を得た。次の手順を使用した。画像のほぼ中心を通って、垂直および水平の細片を取り出した。ピクセルの値をエクセルに転送し、そこで両細片のフィッティングを行った。] [0102] その後、Mathematica Workbookで二次曲線を使用してバックグラウンドを差し引いた(下記のコードを参照)。 バックグラウンド減算に使用したMathematicaコード。 fMain=Import[“D:\\image.jpg”]; fTotal=fMain;{n1,n2,n3}=Dimensions[fMain[[1,1]]]; nx=n1;ny=n2; (*−−Fit of Red background−−*) tabelRed=Table[fMain[[1,1,x,y,1]],{x,nx},{y,ny}]; (*−−−Generate table t.b.v. “Fit”. *) tabelFit=Flatten[Table[{x,y,tabelRed[[x,y]]},{x,nx},{y,ny}],1]; (*−−−Fit,calculate parameters.*) opl=Fit[tabelFit,{1,x,x^2,y,y^2},{x,y}]; r0=opl[[1]];{r1,r2,r3,r4}=Table[opl[[i,1]],{i,2,5}]; Print[“pLijst=”,{r0,r1,r2,r3,r4}]; tabelRed=. tabelFit=. fTotal[[1,1]]=Table[{Abs[(fMain[[1,1,i,j,3]]−(r0+r1*i+r2*i^2+r3*j+r4*j^2)−10)*2−40],0,0},{i,n1},{j,n2}]; Export[“D:\\BackgroundRSubtracted.jpg”,fTotal,“JPEG”]; fTotal=. fMain=. opl=.] [0103] 全てのRBGカラーを1つの値に統合し、それをRGB Redの値とした。得られた画像をJPGファイルとして保存した。その後、この画像をBersoft画像ソフトで開き、ピクセルのRGB Red値が24より大きな値を有する全ての物体を検出した。このレベルは、残存する全バックグラウンド値を丁度超える値であるということから選んだ。] [0104] 全ての物体を解析後、データをエクセルに転送し、可視化した。9枚の画像の結果を一緒にして、フィルター表面全体の部分に対して補正した。] [0105] [解釈] フィルター上の粒子を解析した。全ての方向で10ミクロンより小さい粒子は、USP28にしたがって無視した。少なくとも1つの方向で10ミクロンより大きい粒子を計数し、USP28標準に関係付けた。粒子が硬い球体であるとして、粒子表面から粒子体積を求めた。カテーテルのコーティングの厚さが2ミクロンであることを考慮した。 基準: −粒子>10ミクロン(粒子体積500μm3〜8000μm3):1回の放出試験当たり(=1フィルター当たり)3000個未満。 −粒子>25ミクロン(粒子体積>8000μm3):1回の放出試験当たり(=1フィルター当たり)300個未満。] [0106] [実施例1、並びに比較実験AおよびBの粒子放出摩耗試験の結果] カテーテルシャフト上の親水性コーティング1、AおよびBを全て上記の粒子放出摩耗試験に供した。コーティングの粒子放出を表4に示す。] [0107] ] [0108] 表は、本発明のコーティングでは粒子放出が大幅に減少することを示している。]
权利要求:
請求項1 親水性コーティング調製用コーティング配合物であって、親水性コーティング配合物が、(a)式(1) (式中、Gは、少なくともn個の官能基を有する多官能化合物の残基であり、各R1および各R2は独立して水素、または場合により1つもしくはそれ以上のヘテロ原子を含有してもよい置換および非置換の炭化水素から選択される基を表し、nは、少なくとも2の値を有する整数である)で示される少なくとも1種の多官能重合性化合物、(b)少なくとも1種のノリッシュI型光開始剤、および(c)少なくとも1種のノリッシュII型光開始剤を含むコーティング配合物。 請求項2 ノリッシュI型光開始剤が、ベンゾイン誘導体、メチロールべンゾインおよび4−ベンゾイル−1,3−ジオキソラン誘導体、ベンジルケタール、α,α−ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、硫化アシルホスフィン、並びにハロゲン化アセトフェノン誘導体からなる群より選択される請求項1に記載のコーティング配合物。 請求項3 ノリッシュII型光開始剤が、ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン類、キサントン、ベンゾフェノン誘導体(例えば、クロロベンゾフェノンなど)、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体のブレンド物(例えば、Photocure81、4−メチル−ベンゾフェノンおよびベンゾフェノンの50/50ブレンド物など)、ミヒラーケトン、エチルミヒラーケトン、チオキサントンおよびQuantacureITX(イソプロピルチオキサントン)などの他のキサントン誘導体、ベンジル、アントラキノン(例えば、2−エチルアントラキノンなど)、クマリン、またはこれらの光開始剤の化学的誘導体もしくは組み合わせからなる群より選択される請求項1または請求項2に記載のコーティング配合物。 請求項4 式(1)で示される多官能重合性化合物は、500g/mol以上の数平均分子量(Mn)、および/または2000g/mol以下の数平均分子量(Mn)を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項5 Gは、少なくとも1つのヘテロ原子を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項6 Gは、親水性多官能化合物の残基であり、好ましくはポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエポキシド、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル、ポリオキサゾリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリペプチド、およびセルロースもしくはデンプンなどのポリサッカライド、または、上記のものの任意の組み合わせからなる群より選択され、より好ましくは少なくとも1種のポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールブロックを含むポリマーである請求項1〜5のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項7 R1=Hで、かつR2=H、またはR1がCH3で、かつR2=Hである請求項1〜6のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項8 例えばポリビニルピロリドン(PVP)などのポリ(ラクタム)、ポリウレタン、アクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、無水マレイン酸をベースとしたコポリマー、ポリエステル、ビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリ(カルボン酸)、ポリアミド、ポリアンヒドライド、ポリホスファゼン、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類、ヘパリン、デキストラン、例えばコラーゲン、フィブリンおよびエラスチンなどのポリペプチド、例えばキトサン、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、ゼラチンおよびキチンなどのポリサッカライド、例えばポリラクチド、ポリグリコリドおよびポリカプロラクトンなどのポリエステル、例えばコラーゲン、アルブミン、オリゴペプチド、ポリペプチド、短鎖ペプチドなどのポリペプチド、タンパク質、並びにオリゴヌクレオチドからなる群より選択される非イオン性親水性ポリマーをさらに含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項9 親水性ポリマーおよび/または高分子電解質をさらに含み、親水性ポリマーおよび高分子電解質(もし存在するなら)と多官能重合性化合物との重量比が50:50〜95:5である請求項1〜8のいずれか一項に記載のコーティング配合物。 請求項10 請求項1〜9のいずれか一項に記載の親水性コーティング配合物を硬化させることによって得られる親水性コーティング。 請求項11 請求項10に記載の親水性コーティングに濡れ性流体を適用することによって得られる潤滑性コーティング。 請求項12 粒子放出摩耗試験による測定で、10μmより大きな粒子が3000個未満、好ましくは2000個未満、より好ましくは1000個未満、特には500個未満である耐摩耗性を有する潤滑性コーティング。 請求項13 請求項10〜12のいずれか一項に記載の少なくとも1つの親水性コーティングまたは潤滑性コーティングを含む物品。 請求項14 カテーテル、ガイドワイヤ、ステント、注射器、金属およびプラスチックインプラント、コンタクトレンズおよび医療用チューブなどの医療用器具または部品である請求項13に記載の物品。 請求項15 基材に親水性コーティングを形成する方法であって、−請求項1〜9のいずれか一項に記載のコーティング配合物を、基材の少なくとも1つの表面に塗布する工程−および、コーティング配合物を、電磁放射線に暴露し、それにより開始剤を活性化させることによって硬化させる工程を含む方法。
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